平成21年度 実績報告書
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教育研究プラットフォームIDER研究成果/IDERユニット様式4グローバルCOEプログラム-次世代電子デバイス教育研究開発拠点-平成21年度IDERユニット研究成果報告書1.IDERユニット名称等ふりがなみうらゆうし役職ユニットリーダーの氏名・役職三浦友史准教授所属(部局・専攻・講座)工学研究科・電気電子情報工学専攻・システム・制御工学講座連絡先TEL7730e-mailmiura@eei.eng.osaka-u.ac.jpユニット名称(日本語名および英語名の両者を記入)(日本語)次世代パワーデバイスシステム研究ユニット(英語)Research Unit of the System Using Next Generation Power Semiconductor Devices2.研究開発の概要および平成21年度の研究進捗状況と成果提案した研究開発課題の背景、目的、および年度当初の計画について記入してください。また、提案した研究内容に関する進捗状況、成果について自由に記述してください。本ユニットでは,次世代パワーデバイスであるワイドバンドギャップ(WBG)素子の特長を活かした高効率・高機能な電力変換器の技術の確立を目指すとともに,用途の検討およびその効果の予測を目的としている.具体的には,(1) 経済性,環境性,省エネなど複数の指標を用いた評価が可能な階層分析法による用途や効果予測の検討,(2) WBG素子の適用が有望な交流/交流直接変換回路の技術検討,さらに(3) WBG素子を用いた電力変換回路の製作および素子特性や効率の評価などを行う.【1】次世代パワーデバイス導入効果に対する多目的評価技術的指標だけではなく,環境性,経済性の他,定量的に表しにくいデザイン性など複数の評価指標を考慮できる階層分析法を用いて,次世代パワーデバイスの有望な適用分野について,パワーエレクトロニクス応用,デバイスシミュレーション,最適化手法など種々の専門家であるユニットメンバーが,図1に示す分野を比較検討した.検討の結果,最も有望な分野は「自動車」であり,続いて「家電機器」であるとの結論を得た.また,階層分析法では各指標における評価の重みが定量化されるため,将来環境性への要求がさらに高まるなど社会的な条件が変わる場合についても評価可能である.今後,環境性がさらに重要視される場合では,「自動車」分野への適用がより有望になるという結果が得られた.このように階層分析法によって,将来の技術開発状況や社会環境の変化などの変動要因が考えられる不確定な状況下においても,最も有望である適用分野について結論を得ることができることを示せた(1)-(4).【2】次世代パワーデバイスを適用するマトリックスコンバータの検討WBG素子の適用用途として有望な家庭用ガスエンジンコージェネレーション用マトリックスコンバータ(MC)について以下の検討を行った.a) ガスエンジンを誘導電動機(IM)で模擬した図2に示す1 kW級三相単相MC回路による試験を行い,提案する電力変調制御を実証した.また,WBG素子を用いて搬送波周波数30 kHzで運転すれば,フィルタキャパシタを1/3にまで低減でき,その結果,発電機の銅損を439 Wから58Wまで低減できることを回路シミュレーションによって明らかにした(5).図1階層分析法で検討した階層図iuiviwvtu4mHvwvvvuSbuSbwSbvSauSawSav10µF10µF4mHioutes100V,60HzIMInduction MotorPMSGGTransformer2:1vtvvtwUtilityPMPinPMCinPMCoutPout図2マトリックスコンバータ試験回路64

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