平成21年度 実績報告書
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教育研究プラットフォームIDER研究成果/IDERユニット様式4グローバルCOEプログラム-次世代電子デバイス教育研究開発拠点-平成21年度IDERユニット研究成果報告書1.IDERユニット名称等ふりがなかじいひろたけ役職ユニットリーダーの氏名・役職梶井博武助教所属(部局・専攻・講座)大学院工学研究科・電気電子情報工学専攻・先端科学イノベーションセンター電子材料・システム系分野連絡先TEL06-6879-4213e-mailkajii@casi.osaka-u.ac.jpユニット名称(日本語名および英語名の両者を記入)(日本語)フレキシブル・プリンタブル有機光デバイス(英語)Flexible and printable organic optical devices2.研究開発の概要および平成21年度の研究進捗状況と成果提案した研究開発課題の背景、目的、および年度当初の計画について記入してください。また、提案した研究内容に関する進捗状況、成果について自由に記述してください。<提案した研究開発課題の背景、目的および年度当初の計画>有機材料を用いた電子光素子において有機材料のナノ界面の特異性及び素子構造に着目したデバイス設計や駆動方法の検討することで、フレキシブル・プリンタブル有機光デバイスの作製、特に情報伝達可能な光センサーや光リンクデバイスを実現することを目的とする。有機デバイスの特徴である特に溶液プロセスによる作製を中心とした素子作製と評価及び有機素子を用いた集積デバイスとしてのシステム化の検討を行う。主な年度当初の計画は、下記のとおりである。1.有機EL素子における高速変調可能な白色発光素子の開発2.有機受光素子おけるウェットプロセス素子の高感度化・高速化(遮断周波数:50MHz)3.有機トランジスタの高移動度と高機能化4.有機光素子を用いた集積デバイスとしてのシステム化の準備<提案した研究内容に関する進捗状況、成果について>高速でデジタル変調可能な有機発光素子の実現に向け研究を行なった。代表的なポリアルキルフルオレンにおいて、作製法により導電性高分子の薄膜相を制御することで、立上り時間に代表される素子の応答特性が改善し、素子の高速化につながることを見出した。また、効率の高い燐光有機発光素子に関して変調電圧印加による過渡応答解析を行なうことで、素子の等価回路モデル作成に向け、検討を行った。(学術論文4件)有機受光素子としては,導電性高分子としてポリフルオレン系材料と数種類のフラーレン誘導体もしくは三重項材料との複合膜を用いた溶液プロセスによる素子作製と特性評価、特に応答特性に関して検討を行い、バイアス印加時に遮断周波数が50MHz以上の素子を実現した。(学術論文1件)有機トランジスタの高移動度と高機能化に向けて有機トランジスタの素子構造の観点から検討を行った。主に印刷プロセス可能な共役ポリマーによるITO電極をソース・ドレイン電極に用いたトップゲート構造素子に関して両極性有機トランジスタの特性評価とその安定性に関して研究を行なった。また、高い移動度が期待される新規合成された低分子材料による特性評価も行なった。(学術論文1件)フレキシブル・プリンタブル素子を実現するため、印刷プロセス可能な正孔輸送性材料であるペンタセン誘導体と電子輸送性材料であるフラーレン誘導体を用いた有機トランジスタの特性検討を行い、基礎特性の検討として相補型回路の作製を行った。58

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