平成21年度 実績報告書
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概要: 本講演では、まず学生を含めた若い研究者たちへ向けた、研究に対する姿勢や、研究生活で大切にすべきものなどのgeneralなアドバイスを頂いた。Clark先生の教育者としての熱心な一面を見ることが出来た。 主要なトピックは、神経損傷のために、運動機能を失った場合の運動機能復元方法に関するものであった。復元方法としては、「脳から送れられてくる運動神経信号を損傷部位より脳側で読み取り、損傷部位より末端側で運動神経を刺激することにより筋肉を動作させる」というものである。神経信号の読み取り、及び神経の刺激をどこで行い、また何を用いて行うのかについての詳細な説明がなされ、また、その結果を示して頂いた。 実験結果は猫の脚に関するものであり、片脚について3本の運動神経をそれぞれ3つのUtah電極(10×10の電極アレイ)で刺激する。適切なタイミングで刺激すれば正しく屈伸運動を行い、タイミングがずれると不自然な動きとなることが見て取れた。与える刺激に対する、筋肉の疲労度合いについても考察がなされており、複数の神経を非同期に刺激することが、筋肉を長時間活動させるために有利であることが示された。 講演中にも適宜質問がなされ、講演後は、特に学生から多くの質問(電極埋め込みに関することや、感覚神経ではどうなるのか等)がなされ、トピックを絞った詳細な説明を聞くことが出来た。当該分野の研究を行う研究者、学生たちにとって強い啓発となる講演となった。 (5)Performance Comparison of SiC Unipolar and Bipolar Devices for High-Voltage Power Switching Applications 開催日: 平成21年8月25日 講演件数: 1件 (うち外国人講演1件) 参加人数: 13名 (うち外国人2名) 概要: エネルギー資源の枯渇を防ぐと同時に地球温暖化を防ぐため,二酸化炭素排出量が少なく,再生可能なエネルギーの高効率的な利用に関する研究が進められている.半導体パワーデバイスの分野では,高効率なモーター制御やスマートな分散電気利用システムに向けたデバイス開発が行われている.一方,SiCのようなワイドギャップ半導体はすでに十分な成長を遂げ,商用デバイスへの応用も行われている.本グローバルセミナーでは,高耐圧スイッチングデバイス応用に関して,ユニポーラ素子とバイポーラ素子とを比較するための新しい性能指数を導入し,10kVから20kV耐圧スイッチングデバイス応用において,SiC MOSFETとSiC IGBTのどちらが有利であるかを議論した. 6.4 ミニセミナー 表6.1に示したように,7件のミニセミナーを開催した.タイトルなど詳細は表を参照願いたい。 146

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