平成21年度 実績報告書
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実施に関する決まりごとに関しては、前年度までの2回の実施と同じ方法を取っている. (1) 出席状況 対象学生全体に対する4回の講義出席状況(欠席届けも含め)は,76~88%であった.その内訳を詳細に検討すると、博士後期課程2年以下の対象学生の出席は90%以上であった。GCOE研究実施上、時間的余裕がある学生はほぼ出席したものと看做すことができ、各学生がMOT教育の意義を認識しているものと判断できる。 (2) レポート課題提出状況 対象学生にはレポート課題として,4講義の中から自分が最も刺激を受けたテーマを一つ選択し,A4用紙二枚程度でレポートを書くことを義務付けた.レポートは,以下の観点を踏まえて,記述するように指示した.①対象講義を取り上げた理由,②講義を受講後に,どのような新たな発見や気づきがあったか,③自己意識に変化(成長)があったか,④今後大学または企業で研究する上で,どのような効果が推測されるか,⑤研究者として,自己啓発のためにさらに身に着けたいスキルはあるか,ある場合にはその理由を述べ,それについて述べる. 上記レポートの提出率は90%であった.提出された課題を示すと、瀬恒先生が5名,立林先生が6名,藤井・スミス・奥西先生が10名,前井先生が9名であり,企画した講義に対して, MOT教育で企画した講義に対し,学生の主点は極端には偏っていないと思われる.また,特徴的に後期課程3年以上に在籍の受講生は、立林先生の「実験計画法」に、研究補助員および後期課程1年は藤井・スミス・奥西先生の「英語コミュニケーションスキル等」に興味を抱いている傾向が見受けられ,現時点で延ばしたい領域の方向性が実質的に現れたものと看做すことができる. 4.3.2.4 教育効果 すでに本企画も3年目を迎えることとなり、MOT教育受講対象者には、本企画の趣旨・意図が明確に伝達されていると思われる。以下にこの事実を示す,各々の講義に対する対象学生の共通認識をレポート内容から抜粋して示しておく。 ・データのばらつきのまとめ方など、実際難しい課題に直面したときの切り口にしたい(立林先生) ・異文化とのコミュニケーションの際のフレンドリーな人間関係が重要(藤井・スミス・奥西先生) ・知的財産のマネジメントに関して意識付けができた(前井先生) ・「Feasibiklity Study」の重要性を認識(瀬恒先生) 大学の講義とは異なる観点から行っているMOT教育の講義を、受講学生たちが有意義に捕らえていることは明白である。さらに,GCOE対象学生として多数回採用された学生のレポートからも,年々その関心の高さが伺われ, MOT教育の実質的効果が上がっているものと判断できる. 4.4 「社会人のためのリメディアル・エレクトロニクス」プログラム 「社会人のためのリメディアル・エレクトロニクス」プログラムは,大学でエレクトロニクスを専攻していない企業の電子デバイス開発・研究者を対象とし,本拠点教育実践支援室と大阪大学工学研究科119

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