平成２１年度　実績報告書

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教育研究プラットフォームIDER研究成果/ポストドクター・GCOE研究員2 次 の ダ イ ナ ミ ッ ク エ レ メ ン ト マ ッ チ ン グ 回 路 を 用 い た マ ル チ レ ベ ル デ ル タ シ グ マ D A 変 換 器 用 の 動 的 デ ィ ザ ー ゲ イ ン 制 御 手 法 田村 悠 大阪大 学 大学院 工 学研 究 科 電 気電 子 情報 工 学専攻 谷口 研 究 室 ア ブ ス ト ラ ク ト 2 次の ダ イ ナ ミ ッ ク エ レ メ ント マ ッ チ ン グ ( Dyn a m i c E l e m ent M at c h i n g : D E M ) を 用 い た マ ル チ レ ベ ル 出 力 デ ル タ シ グ マ デ ジ タ ル ア ナ ロ グ 変 換 器 の た め の 動的 デ ィ ザ ー 制 御 手 法 を 提 案 す る . デ ル タ シ グ マ 変 調 器 ( De l ta S i g m a M o d u l at o r : D S M ) の デ ィ ザ ー ゲ イ ン を D E M の ル ー プ フ ィ ル タ 出 力 値 に 応 じて 動 的 に 制 御 す る こ とで , DSM 出 力 の 入 力信 号依 存 性 が 抑制 さ れ , ミ ス マ ッ チ 低 減 効果 を 向上 で き る. D E M は ア ナ ロ グ 回路 部 の 特 性 ミ ス マ ッ チ を 低 減 す るた め に 広 く 用 い ら れ て い る 手 法 で あ る . D E M 内部 に 2 次 の ル ー プ フ ィ ル タ を 用 い る と 基 本 的 に は 性 能 が 向上 す る が , 入力 信 号 振 幅 に 依存 し て 大 き く 性 能 が 劣化 す る 場 合 が あ る . こ れ は ル ー プ フ ィ ル タ 出 力 値 が 過 剰 に 大 き く なり , 平 均 化 に よ る ミ ス マ ッ チ 低減 が 十 分 に 行 わ れ な い た め で あ る . こ の 問 題 を 避 け る た め , ル ー プ フ ィ ル タ 出 力 値 に 応 じ て D S M の デ ィ ザ ー ゲ イ ン を 制御 す る 手法 を 提案 す る . 図 1 に 提 案 手 法 の ブ ロ ッ ク ダ イ ア グ ラ ム を 示 す . 左 側 が マ ル チ レ ベ ル 出 力の D S M , 右 側 が 複 数 段構 成 の D E M で あ り , C e r 信 号 に よ っ て D SM の デ ィ ザ ー ゲ イ ン が 可変 な 構成 と な っ て い る . 最終 段 以 外の D E M ブ ロ ック に お け る ル ー プフ ィ ル タ 出 力 絶 対 値 が 閾値“ S ” を 越 え る と デ ィ ザ ー ゲ イ ン が “ C ” か ら “ C + G ”と 大 き く な る . こ れ に よ り , D SM 出力 に お け る 入 力 信 号依 存 性 が 小 さ く なり , 上述 の 問 題 は 起 こ らな く な る . し か し ,デ ィ ザ ー を 大 き く す る こ とで D S M の 性 能 は 劣化 し て し ま う . そ こ で , な る べ く D SM の 性能 を 劣 化 さ せ ず , か つ D E M の ミ ス マ ッ チ 平均 化 性 能 を 向上 さ せ る よ う に 閾 値“ S ” と 付 加 デ ィ ザ ー ゲ イ ン“ G ” を 適 切 に 設 定す る 必 要 が あ る . 閾値“ S ”は D S M の 性 能 が 劣化 し な い限 り 小 さ く 設 定 し た . こ れ は 閾値“ S ” が 小 さ い ほど , D E M ル ー プフ ィ ル タ 出 力 値 の 絶 対 値 が “ S ” を 超 え や す い の で 性 能 の 安 定 化 が 図 れ る か ら で あ る . 次 に 付加 デ ィ ザ ー ゲ イ ン“ G ” は 値 の ス イ ー プ を 行 い , 最 高 性 能 を 示 し た 値 を 選 択 し た . こ れ は “ G ” が 小 さ す ぎ る と 性能 向 上 が 見 込 め ず , 大 き す ぎ る と D SM の 性 能 劣 化 を 引 き 起 こ す か ら で あ る . 以上 を 踏 ま え て , 閾 値“ S = 2 - 2 ” , 付 加デ ィ ザ ー ゲ イ ン“ G = 2 - 5 + 2 - 8 ” と し た . 17 レ ベ ル 出力 3 次の D S M と 2 段 構 成の 2 次 D E M を 用 い た シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に お い て 入 力 信 号 振 幅 - 35dB 以下 の 場 合 , 約 5 dB 程度 の T HD+ N 性能 の 向 上 を 確認 し た . 図 1 提案構成 101

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